Xamaritansは技術書典4(2018/04/22)で同人誌を出展・販売します。配置番号はき-01です。
既刊Extensive Xamarin、Essential Xamarin (Yin & Yang, 同人版) の3冊も合わせて頒布する予定です。興味のある方はぜひ技術書典4公式サイトのサークル紹介ページからサークルチェックに追加していってください。
新刊はXamarin MythBusters / MonoDevelop Masters Bookという、XamarinとMonoDevelopを深く掘り下げて解説した本です。(イベント価格:1000円)
Xamarin MythBusters / MonoDevelop Masters Bookは、主にXamarinの話題を取り上げて解説するサークルXamaritansがお送りする、4冊目の同人誌です。今回はXamarin.iOSのトラブルシューティングをきっかけにXamarin.iOSの仕組みを掘り下げて問題を解決するやり方を具体的にまとめた記事がひとつ、残りはMonoDevelopを素材としてIDEの設計について包括的にまとめた大長編です。日頃ブラックボックスと見なされがちなXamarinのフレームワークやIDEですが、オープンソースであることを活かして、それらの深い部分まで理解して取り組めるように書かれた本となっています。
第1章では、Xamarin.iOSアプリケーション開発において問題に遭遇したときに、iOSプラットフォームやObjective-Cに由来する挙動や仕様と、Xamarin.iOSあるいはC#/.NETの都合に由来する挙動や仕様を理解して、問題を切り分けて対応するというやり方を解説していきます。
Objective-Cのプロトコルと.NETのdelegateの違いに起因する問題、メモリ参照の解放に関するパラダイムの違いに起因する問題、非同期処理においてiOS側のフレームワークからの呼び出しを伴うXamarin.iOS上のスタックトレースの追い方など、Xamarin.iOSに造詣の深い著者ならではの記事となっています。
Xamarin.iOSのソースコードにも踏み込んで、プラットフォームと開発フレームワークについて理解を少しでも深めておくと、アプリケーションの開発中に遭遇する謎の挙動にも正面から立ち向かうことができるようになるでしょう。
本書の残りはMonoDevelop Masters Bookという主題で、「MonoDevelopに関するまとまった本」としても読むことができる、一種のコンセプトアルバム的な内容です。
現在ではVisual Studio for Macという名前でその上に商用アドインを搭載して販売されてもいるMonoDevelopは、Mono Projectという.NETの周縁にあったエコシステムで発展してきたものであり、Gtk#やmono-addinsなどいくつもの実装技術上の謎がついて回ります。本編では、MonoDevelopの立ち上げからその動向を見ながらMonoの開発に携わってきた筆者が、さまざまな歴史的事情を解説に折り込んでいきます。
本編の趣旨は、MonoDevelopそのものの解説でもありますが、それよりもさらに一般化して、そもそもIDEはどのような仕事をしているのか、IDEは(特にアドイン機構などを用いて)どのように編成されるべきなのか、高度なソースコードエディタを実現する仕組みは何なのか、デバッグ機能はどのように実現しているのか、といった仕組みを読者が理解できるようになることが、より大きな目的のひとつとなっています。
そして、MonoDevelop本体のソースコードがどのように編成されており、ソースコードのどこをいじればMonoDevelopを改良できるのか、MonoDevelopのアドインを作るにはどのような拡張を作ればいいのか、あるいは既存のどのアドインを流用すれば目的が実現できるのか、といったことを伝えることも目的として書いています。
(B5版、120ページ)
※サンプルページは執筆中のものであり、最終版とは少し内容が異なる場合があります。